「うわさのタカシ」 大阪女学院高校 (淀川清流&池田)

 今回大阪女学院HPF公演「うわさのタカシ」のブログを担当させていただきます、淀川清流2年の山口乃音です!

公演、お疲れ様でした。ほんの40分ほどの時間の中で進んでいくテンポの良いギャグ混じりの会話に、思わず見惚れてしまいました。それでいて向こうの声が聞こえない状況で、本当に携帯の向こうと会話をしているような間の取り方や、浮気相手(別の彼女)とばったり会ってしまった時の気まずさ等との温度感の取り方が上手く、最後まで飽きさせない作品でした。

机の上の肉じゃがとか個包装されたクッキーだったり、部屋の中の散らばった漫画や服など部屋を模した小道具も拘られていて、それでいてちゃんと動線が私たちに分かりやすいよう組まれているなと感じました。情報量が多いのにも関わらず淡々と説明口調になるのでなく、それぞれの登場人物の会話の中で滑らかにかつしっかりと説明が成されていて、日常会話の組み方がとても上手かったです。

最初全員の衣装姿を見た時に「ああ、タカシって多趣味なヤツなんだなあ」と思ったのですが、ちょっとした息遣い、目線や身体の軸、立ち居振る舞いで3人の性格が全く違うということを実感しました。細部にまで拘っていて、本当に3人は実在しているのかもしれないという気持ちが湧いてきました。

タカシの情報について、確実に他と違う点がえみりさんとさとこさんにはあったのにしずかさんだけが違う点どころか「優しくて真面目で頭が良い」以外の情報を知らず、あれだけ好きだった相手のことをほとんど何も知らない虚無感の表現が素晴らしく、惹き込まれました。恋は盲目とはこの事なのだと。

恋にのめり込みすぎるのも、依存しすぎるのもダメだし、かと言ってあっさりしすぎているのもつまらない。恋愛感情の危うさ、恐ろしさを目の当たりにしたような気分になりました。結局3人の思っているタカシは誰だったのか?そもそも同一人物なのだろうか?考察がとても捗る作品だったと思います。

改めて、素晴らしい作品をありがとうございました。お疲れ様でした!


大阪女学院さん、『うわさのタカシ』の上演お疲れ様でした!観劇ブログを書かせていただきます、池田高校二年の瀧谷です。

うわさのタカシ、本当に本当に面白かったです! ゲネを見てから本番まで結構時間があったんですが、「早く本番が見たい! 待ちきれない! 待ってる時間にもう一回見たい!」と思うほどでした。

前説で上演時間は40分と聞いた時、思ったより短いなと思いましたが……その分無駄がなく、ギュッと面白さが詰まりまくっていました!!

まず客入れからして不穏で、ホラー系の作品なのかと思いきや繰り出される軽快なやりとり! 「私が本命です、というより本妻です!」などワードセンスが絶妙でした。またエミリとシズカの「取っ組み合い→仲良さげに腕を組む」のような激しい動きをする時は、多少動きがガクついてしまったり、静止ポーズの際に妙なポーズになってしまいそうなものなのですが、みなさん動きがとてもスムーズで自然で、止まっている時も綺麗なポーズでした。

そして何より特筆すべきは、なんと言っても間の使い方! 初対面同士では会話に間が多々あって、初対面特有の気まずさと、薄々相手が浮気相手なんだろうと思いつつ気づかないふりをしていることが物凄く上手に演出されていました。ツッコミなどで同時に話す時も声が綺麗に揃っていて本当に感動しました。後半にある電話のシーンなども、本当に電話をしているかのような間の使い方で、ものすごくリアルでした。

他にももっともっと語りたいところがあるのですが、細かすぎるため割愛させていただきます。一つだけ抜粋すると、ウイスキーのことを知っているかどうか聞かれた時に「もちろんです」と腰に手を当てて言うシズカさんが個人的にはとってもお気に入りです。

最後になりましたが、大阪女学院の皆様、素晴らしい劇を本当に! ありがとうございました!! また見たいです!!!!

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