「ハッピーバースデーディア」/「僕のセブンティーン」咲くやこの花高校 (長尾高校)

咲くやこの花高校演劇部「ハッピーバースデーディア」「僕のセブンティーン」の2本立ての上演お疲れ様でした。長尾高校演劇部です。 まず初めに、私が思ったことは舞台装置がすごくでかい!私の身長以上ある装置が舞台上にあり、どういった形で舞台装置を使いこなすのかが、上演前からすごく気になってワクワクしていました。そして、うさぎ達が出てきての前説、そしてそのまま上演の流れがコミカルで、スっと物語に入ることが出来ました。うさぎ達が何も無い穏やかな森ではしゃいで過ごす姿はまるで子供の様で、微笑ましく見ていました。だけど、その裏で人間が森の開発計画を進めていることが分かってきました。森の開発が進み、環境が悪くなり、鳥たちが姿を消す一方、うさぎ達は目新しい物がどんどん作られ、出来ていったものに記念日を作っていきます。誕生を祝う日。だけどそれは自分達を蝕んでいくものだとは知らず、ついに倒れてしまう。だけどそんなことに人間は気づいていない、もしくは見て見ぬふりをしていたのかもしれない。だけど、環境が悪くなるのは神のせいだと。皆、開発、発展による恩恵は受けていて、それによって起こる問題も分かっているのに、見て見ぬふりをする。問題が起こるのは、誰かのせい、何かのせいと他責思考。自分さえ良ければそれで良いのか?と、まるで私はそう訴えかけられたと思います。 2作目の「僕のセブンティーン」は、誕生日前日ををループする物語。18歳の誕生日を迎えられない、大人になれない碧羽。碧羽と伶乃のかけあいに甘酸っぱさを感じつつ、終わりが見えない怖さも感じました。終わりが見えないループ。成長しなければきっと終わらないのだろう、だけど中々成長しない碧羽。そんな碧羽に怒る伶乃。2人のかけあいに青春さを感じることが出来ました。 うさぎ達を演じているのがほぼ1年生ということにすごく驚きました。1年生とは思えないほど、高い演技力で何も知らない平和なうさぎ達を演じて3年生かなと思いました。人間4人の高校からの付き合いだからの仲の良さとか、大人だけど少し学生らしい絡みがとても和やかで、面白いシーンが多かったです。夏凪役の不思議っぽさだったり可愛らしさだったりが良かったです。照明や音響も細かいところまでこだわってあり、波の音や鳥のさえずりなど、照明はサスのつくタイミングだったり、照明変化がすごく綺麗でした。 咲くやこの花高校演劇部の皆さん、素晴らしい劇を観劇させていただき、本当にありがとうございました!

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