「うらかたん」大谷高校(四天王寺高校)
失礼します、こんにちは。四天王寺高等学校3年生の井垣茉莉です。弊部を代表して感想を書かせていただきます。大谷高校さんの作品は2022年の地区大会から拝見しており、動画もいくつか見させていただいたことがあります。丁度初めて見た作品が「うらかたん」であったということもあり、今日再び見ることが出来たことがとても嬉しかったです。
一切の場転なくハイテンポで展開されるお話、まるで今現在本当に行われているやり取りかのように錯覚させるわちゃわちゃ感、そして「ウニッ」や「無駄ージュ」、「なゆこ賞」など頭から離れない強烈なワードの数々… 「これこれ!」と懐かしい気持ちになりつつ、とても楽しむことができました。しかし、ただ面白いだけではございません。演劇部なら一度は抱えるであろう悩みに真摯に向き合う登場人物たち…と、それを見守る技術室の岡本さん。非日常的な間に合わせの解決策や会話の雰囲気を隠れ蓑として観客席に訴えかけるはそれぞれが抱いている葛藤。それがひしひしと伝わってくることがこの作品がただのエンタメでないことを強く物語っている。誰も興味ない、私たちがどれだけ演劇が好きかなんてことはお客さんに伝えるようなことではない。それを踏まえたうえで、あくまで作品、もっと言えば作り話として演劇が好きやということをしっかり客席に届ける。この一連の台詞には、一介の演劇部員としてとても嬉しく心を動かされます。役者さんの動きとガッチリ連動している音照さんやまるで本当のスタッフさんかのように振る舞う会場係さん方が醸し出すリアリティのこともあり、私たちからしたら他人事とは思えない演劇部のお話であるけど、一般のお客様からしたらただただ面白いフィクションとして映るのかな、と考えつつ、観る人によって印象は違えどどちらにせよ非常に面白いというのは凄いなぁと思いました。
初めて観たときは、まず装置の迫力に驚きそしてただただ大谷高校さんの貫禄に圧倒され少し打ちのめされながらも、演劇が好きな者として感動・共感したり、そのかっこよさに憧れを抱いたりしたものですが、今日、引退したての高校三年生として拝見させていただき、当時よりも自分や部員の姿がが彼女らに重なって見えてより深い没入感を得られました。部長として本番直前に到着したなゆこさんとみうさんに憤るひよりさんや演劇から離れられないまいさん、みうさんのご両親を「熱く、時に涙を浮かべながら、」説得したり友達としてひよりに龍馬を任せたかったと語ったりして情に厚いことがよく分かるなゆこさん、照明で舞台を色付けるのが楽しいと話すみうさん…ああ、私達もこんなことあったなぁ!と思え、この作品の奥深さをより感じられました。そのうち岡本さんにも共感するようなるのでしょう。演劇人生の節目に観たい、そんな作品です。
本編はもちろんのこと、前説やカテコでも大きな声と身振りで全霊をかけて演じてくださった大谷中学・高等学校さん、本日は素晴らしい作品を本当にありがとうございました!!
7月27日(土)大谷高校さん「うらかたん」を観劇させていただきました、四天王寺高校民野夏凜です。舞台の上ではなく裏方ブースで行われるお話で、こんな演劇部があってもいいのかもしれない、そう思うようなお話でした。65分があっという間でした!
まず、掴みがとても面白かったです。ひよりさんと岡本さんの握手してからの一連の流れがとても面白く、またなゆこさんとみうさんがブースに入ってくると何やら訳ありな感じで、ここからお話がどう進むのだろうというわくわく感がすごかったです。
本編もすごく楽しませていただきました。みうさんの親に演劇部止められているという話はすごく身近で共感しました。そのみうさんに対して、周りの人に頼ってもいいんだよって諭してくれたりみうさんが部活続けられるよう親に説得しに行ったり友達として、ひよりさんに竜馬やってほしいと思うなゆこさんにはしびれました。演劇にひたむきに向き合っているひよりさんには圧倒されましたし、まいさんの自分が出てもいいのか、でも竜馬をやりたい、という葛藤には共感でした。
役者さん一人一人の演技力の高さはもちろんですが、役者さん皆で動きを合わせるところや、役者さんの動きとタイミングが完璧な音照さん、一時間、声を出さずにずっと演技をしていらした会場係さん、うにっていうためのドアノブなど劇全体が素晴らしかったです。
とても楽しい時間をどうもありがとうございました!
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