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「少女瓶詰」 咲くやこの花高校 (豊島)

会場に入った時に、一人ポツンと座った女性がいて、微動だにしなかったため本当に生きた人間なのかを疑いました…。その時からすごく開演が楽しみで、世界観を引き出している装置たちから目を離さずワクワクしながら待っていました笑 始まりの前説、初めはシンプルに面白いと感じたのですが後からストーリーの大事な鍵が散らばっていたことに気づいて鳥肌が立ちました!始まりからこだわられていて、すごく引き込まれました! 照明は各場面場面にあった色を使われていて、ワクワクしました!炎の中、海の中、花火なんかまで再現されていてびっくりしました!!ほんと綺麗でした…っ! 音響は各情景が頭の中で思い描けてしまうほど合っていて、感情移入しやすかったです!特に、最初と最後のシーンの炎の中、ミクリとシブキが会話をしているところのだんだんと大きくなる炎の音がすごく不気味で、もうそこまで迫っているのがわかって、また鳥肌が立ちました…ほんとすごかったです! 役者の方は、どの方も演技が素晴らしかったです!声は通るし、表情や声のトーン、抑揚、全てにおいてすごくて、目が離せなかったです!人魚さんやしづかさん、お魚さんたちと少し人から離れた人物を演じられた方々の、不気味に感じられるのに綺麗な話し方や少し変わった雰囲気がすごく好きで個性的なキャラをここまで表現できるなんて…とすごく勉強になりました!! 考察の仕方や、みる人で考え方が違うストーリーで、最後まですごく楽しませてもらいました!!もう一度!機会があればまたみたいなってすごく思いました!素晴らしい作品に出会えて光栄です!ありがとうございました!(1年・林ひなた) 咲くやこの花高校演劇部さん、上演お疲れ様でした。 ホールに入ってまず思ったのは、「あれは、人?」でした。人が舞台上に予め待機されていたのが目に入り、そのあまりの微動だにしなさに人形か疑うレベルでした。客入れの曲が下がってからは前説で、これはキャラクターが行うユニークなものでした。本編にも関わる大切なセリフを言っていたのを、2回目の本番のときに気づきました(私は1回目はゲネプロを観劇させて頂いてます。)。 お芝居全体のことでは、咲くやさんは照明の使い方がとても綺麗だと感じました。家が燃えているときについていた赤い光や、過去のことを表すときの木漏れ日のような光、さらには花火を表現するために光の強さを変えていた

「夢遊少女ーDream Girlsー」 枚方なぎさ高校 (大谷高校)

枚方なぎさ高等学校さん、 「夢遊少女 ‐Dream Girls‐」の上演お疲れ様でした。 頂いたパンフレットでは、 楽しそうな練習風景や手書きの自己紹介など明るく楽しそうなイメージな反面、「夢遊少女」と言う題名や冊子、また2色に光るふたつの空間から湧き出る綺麗ながらもミステリアスな雰囲気は開演前から私達を作品に引き込みました。 そして、作品が始まると、 ミステリアスな雰囲気とは売って代わりクスッと笑えるシーンが多くて楽しかったです。 情緒不安定で真逆な2面性を持つ 「美麗・翔子・鈴」、 大人びてかっこいい「錦戸先生」、私達女子校にはない光るものを持ってらっしゃる「田之上さん・松野さん」皆さんのキャラクター、一人一人が粒立っていて、出てこられる度次は何が起こるのだろうとワクワクでした。 それぞれの環境と思いで悩み苦しむ少女達と、「一人の生徒の死」と「特別」に悩む元教師。思いと悩みが絡み合って織りなす舞台は観客に強く訴えるものがあり、とても感動しました。特に松野さんはご自身でも仰ってるように1番人間味がある中で、予言通り行動することができたことに強く感銘を受けました。 また、ゲネ公演含め2度見させていただいて、田之上さんのお煎餅が「ぱりんこ」から「ぽたぽた焼」に変わっていたり、松野さんの出てくるところで伊達ねがねをかけられていたりと二度見て二度楽しめる舞台だったので本当に楽しかったです。 装置は、 斬新で舞台が大きくふたつに別れており、照明も監視する側される側、人格の表裏などが対比していて2色に大きく別れており視覚でわかる舞台の世界観に引き入れました。 音照さんの息も、ぴったりで、 場面転換の心地よい音楽や、 テレビのチャンネルを変えるシーンでは役者さんとも息がぴったりで、知っている音楽が流れたり、とても面白くこのような方法があるのだなと勉強になりました。 鈴が登場する際のバックパーの何かが起こる予感のような雰囲気は、見ている私たちの心をゾワゾワさせました。 カーテンコールで、 最後の3年生に花束をお渡しされているのを見て、心が温かくなりました。私も同じ3年生として残りの時間を大切にしたいなと感じました。 勇気をだして1歩踏み出し

「ハックルベリーにさよならを」大阪成蹊女子高校 (桜塚高校)

 大阪成蹊女子高校さん『ハックルベリーにさよならを』の上演お疲れ様でした。  あらすじを見て、カヌーがどのように物語に影響してくるんだろうとすごく気になったので、開演するまでとてもワクワクしていました。また、女子高の俳優さんがどのように男性役を演じられるか気になっていたのですが、凄く上手に女の子が男性役を演じられていたので感動しました。他の役者もキャラクターにしっかりハマっていました。一人一人の個性がハッキリしていたので、見ていて面白かったです。表情の動きもあってキャラクターの個性がより表現されているように感じたのでとても良いと思いました。現実的なストーリーの作り込みが素晴らしく、とても引き込まれました。この作品には自分の考えと重なる点も多く、自然に涙が出ました。まだ小学生の主人公にも関わらず、周りの環境からか考えが少し大人っぽいところがあるように感じました。そんな主人公が自由を求めて、自分の進みたい方角に進むことができるカヌーに乗りたいと願う姿には非常に心を動かされました。2人のケンジの掛け合いのシーンでは、本当にその場面に遭遇しているかのような感覚になりました。お母さんのケンジを思う気持ちの表現が自然で素晴らしかったです。  ここからは裏方にも触れたいと思います。照明は、ホリゾントライトが巧みに使われていて、シーンの雰囲気作りにとても貢献されていたと思います。物語後半辺りからスモークが焚かれ始め、「一体どんなシーンでこのスモークが活かされるんだろう?」とワクワクしていると、ラストの隅田川を下っていくシーンで、色鮮やかな明かりたちとの相乗効果により、素晴らしい舞台となっていました!…と思いきや、ラストで、ボクがケンジの被っていたキャップを譲り受けて空を見上げ、舞台中央後方に置いてあったソースフォーで光の筋を作り出すという演出には痺れました。あの終わり方はとてお洒落というか、かっこいいというか…とにかく言葉で言い表せないほど素敵でした! また、川を下るシーンの照明で、PARや斜め(間違っていたらすみません!)に、それぞれ違う色のカラーフィルターを仕込まれていたのも、工夫されていて綺麗だなと思いました。舞台美術としては、ケンジの家のリビングのテーブル、上手下手の捌け口に伸びる階段状の通路、川の説明をするためのプロジェクションマッピング、などなど、どれも完成度の高いもの

「DOLL」 長尾高校 (池田高校)

長尾高校さん「 DOLL 」の上演お疲れ様でした。 パンフレットを見て、今回初めて舞台に立つ人の多さに驚きました。 90 分の作品であれば台詞も相当な量になるだろうし、本当にうまくいくのかという私の不安感は、冒頭のセリフでかき消されました。役者目線で冒頭の台詞は間が多くて綺麗にユニゾンするのは相当難しいと思います。それを上手くやってのけた役者さんたちの堂々とした演技で物語の中に引き込まれました。 冒頭のシーンでは統一されていた全員のポーズが、ストーリーが進むにつれて一人ひとりバラバラになっていったことが印象的でした。これを私は、観客にとって、たんなる記号としての普通の女子高生たちであった5人が、ストーリーが深まるにつれ、名前と、背景と、性格がくっきりとした、魅力的な個々の5人へと変わっていくことを表現したのではないかと感じました。5人の登場人物の性格はハッキリと演じられていましたし、それぞれの独白のシーンのストップモーションがとてもカッコよかったです。 小道具がとてもわかりやすくて、公衆電話が出てきたところでは思わず笑ってしまいました。前説のテロップも「そんなアイデアがあるのか!」と思いました。 恵子と上村のイチョウの木の下で話すシーンでは暖かい色の光がとても素敵でしたし、みどりが「死んじゃおっか」と言った後の後ろからの光がとても綺麗で、最後にもう一度話にグッと引き込まれた感じがしました。 本当に楽しくて一瞬の 90 分でした! 長尾高校さん本当にお疲れ様でした ‼   池田高校 吉田仁子

「オーレ!Ryoma」東海大学付属大阪仰星高校観劇ブログ2(精華高校)

東海大学付属大阪仰星高校「オーレ! Ryoma 」 公演お疲れさまでした。 当番校は昨日に引き続き精華高校です。 アップが遅くなり申し訳ありません。   本日は4人が感想を書きました。 稚拙な文章もあるかもしれませんが、昨日同様せっかくの感想ですので 全員分、全文まま、掲載させていただきます。 No.2 は、 1 年の感想です     1 年 石塲 穂乃歌 東海大学付属大阪仰星高等学校さん「オーレ! Ryoma 」公演お疲れ様でした。 まず幕が上がって驚いたのが舞台美術です。 真ん中に大きな日の丸、横に黄色と青の垂れ幕が1つずつ。とても綺麗で豪快で、龍馬の豪快さと重ねられました。 テーマは「自由」でしたが誰もが考えることの出来る身近なテーマだけど何処か考えることを避けてるようなとても良いテーマだなと思いました。私も自由は何か、今のこの状況は自由なのかなどと色々と考えさせられました。 テーマが広く、それぞれの意見があるため少し難しかったのですが時々入る音楽やダンスでどんな方でも楽しめるように工夫されているなと思いました。 照明もとても綺麗でした。劇をしているシーンと普段の会話のシーンで照明を使い分けていたのでとても分かりやすかったです。個人的に私はジャングルの照明が一番好きでした。 役者の方々も声が通っていてとても聞き取りやすかったです。特に龍馬役の方は本当に龍馬のようで本当に見入ってしまいました。   とても素敵な作品をありがとうございました。 とても面白かったです     1年 岩佐幸結 公演お疲れ様でした。 新たな考えを知れるいい機会でした。 高校生特有の勢いの良さと、自由について、その場の勢いなどについてなど色々考えさせられるものがありました。 自由とはなんなのかなどは普段あまり考えることがなかったので良い勉強になりました。 途中途中の歴史の知識も良い勉強になりました。 中学の時は歴史はよく分からなくて、勉強なんて諦めていたのですが今回の劇を通し歴史や人物について興味が湧きました。 劇の演技については、まず高校生らしさがよく表れたものだったと思います。高校生ならではというか、若い人に多いその場の気分や勢いの悪い一面がわかりやすく表現された劇だったと思います。 ダンスを踊ってる時は楽しそうで青春〜!!って感じがして、見ているこっちまで元気や楽しさを分けてもらえる

「オーレ!Ryoma」東海大学付属大阪仰星高校観劇ブログ1(精華高校)

東海大学付属大阪仰星高校「オーレ! Ryoma 」 公演お疲れさまでした。 当番校は昨日に引き続き精華高校です。 アップが遅くなり申し訳ありません。   本日は4人が感想を書きました。 稚拙な文章もあるかもしれませんが、昨日同様せっかくの感想ですので 全員分、全文まま、掲載させていただきます。 No.1 は、3年・2年の感想です     3 年 慈幸友香 上演お疲れ様でした!東海大学付属大阪仰星高校「オーレ! Ryoma 」を観劇して、とても「自由」について考えさせられました。人は、知らない間に自由を求めていて、人の意見に流されやすいので、デモとかが起こったり、戦争が起こったり、その時の一瞬の感情で動いてしまう怖さを改めて感じました!はじまった瞬間にスモークに包まれた、かっこいい装置・照明はお客さんの心を惹きつけていて、とても、圧倒されました。学校のシーンと演劇のシーンの区別がわかりやすくて、とても見やすかったです。そして、ダンスを挟んでいることによって、楽しめるように工夫されていたり、お客さんを舞台に集中させるように工夫がされていて、 85 分がとても一瞬に感じました! 音響、照明、役者の意気のあった掛け合い、小道具や役者を使っての場所表現がとてもわかりやすくて、最高でした! 時々装置にスモークがかかる瞬間は、とても綺麗で照明や音響、役者のことを際立たせていて、とても綺麗でした。 見ている人の心を動かし、人間の心理を描いたこの作品は、とても、心に響き、怖さも一緒に持ちました。「自由」をすぐに求めてしまうし、すぐに自分の意見を押し殺し、相手の意見に合わしてしまう怖さ、自分の意見をきちんと伝えられない怖さ、流されてしまう怖さを改めて感じました!色々考えさせられるこの作品は、とても面白かったです! 本当に上演お疲れ様でした!     2 年 竹中翔一朗 今作は " 自由 " が題材という事で、様々な形のある中々難しい題材を選んでいらっしゃっいましたが、それを成年の視点と未成年の視点からの二つの視点から劇を表現していてとても良かったです。 成人している先生達の目線としては他人や世間の目を気にして、自分を押し殺したり法やシステム、世の理に則って出来るだけ穏便にかつ後始末をどれだけ楽にするか等、ある意味人間らしい一面が顕著に出ていて、歳を重ねるごとに何かを

「山姥」金蘭会高校観劇ブログ2(精華高校)

金蘭会高校「山姥」 公演お疲れさまでした。 当番校の精華高校は5人が感想を書きました。 稚拙な文章もあるかもしれませんが、せっかくの感想ですので 全員分、全文まま、掲載させていただければと思います。(顧問・鈴木) No. 2は、1年の感想です。   1年      石塲穂乃歌 とても面白く、 90 分があっという間にすぎました。まず開演前の上演前のお願いの時に全員で携帯電話の電源を切るように促したのがとても凄いなと思いました。 舞台美術も凄く迫力があり、見応えがありました。階段にシートのようなものが貼ってあってそれを剥がすことによって転換をしたのはとても納得してしまいました。 衣装も山姥、山神様、イタチ、蛙、ヤモリ、が特にとても個性が出ていて、観ていて楽しかったです。 山姥ですが、まず声がとても低く、しゃがれているのがとても驚きました。動きも素早く台に飛び移る仕草が山姥そのものでした。 初めは誰にも心を開かず悪いことばかりをしていたのがやまとを産んでからだんだん少しづつ優しくなっていく姿にとても心打たれました。個人的に「やまとに恋しちまったのかもしれねぇ」ってセリフがとても刺さりました。 やまとはとても人間らしい人物だなと思いました。調子に乗りやすく、嘘をつき、怠けるところなどが本当に人間らしい。でも、大切な人 ( 里 ) を救うために飛び込んだ姿には胸打たれました。 この 2 人以外で特に印象に残った人物がイタチでした。 終始マイナスなことばかりを言っていたりしていたのが最後のセリフで理由が分かりとても腑に落ち、泣けました。 これは私の勝手な想像ですがイタチの「お前に捨て子の気持ちが分かるまい」というセリフからイタチも過去に捨て子だったのかなとも思いました。 とても素敵な作品をありがとうございました。 1年 岩佐幸結 テンポ感がよく、一人一人の演技力も高く同年代の方々とは信じられないような迫力でした。 あんなに人数が多いにも関わらず息をそろえるところはピッタリとそろっていて、すごく努力されたのだなぁと感じました。 音響照明の使い方がとても上手く、あのチカチカとする照明は初めて見る演出でしたがコマ撮りアニメのようでとても好きでした。 それぞれの場面が面白く予想外な展開も多くて体感時間がとても短く感じました。 舞台だけではなく客席や観客を使った劇には驚きを受けました。

「山姥」金蘭会高校観劇ブログ1(精華高校)

金蘭会高校「山姥」 公演お疲れさまでした。 当番校の精華高校は5人が感想を書きました。 稚拙な文章もあるかもしれませんが、せっかくの感想ですので 全員分、全文まま、掲載させていただければと思います。(顧問・鈴木) No.1 は、2年・3年の感想です。   3 年 慈幸友香 上演お疲れ様でした! 金蘭会高等学校『山姥』をみて、一言目にまず、「すごっ」て言うのが出てきました!前説の時から、観客の心を掴み、よし、始まるって言う気持ちになってから、幕が開くそのスピード感と、劇までへの入りのスピード感が、本当にすごかったです! 劇が始まってからは、 90 分と思えないぐらい時間が経つのが早くて、あっという間に終わっていました。お客さんが飽きないような工夫がたくさんされていて、すごいなって思いました!みんなで、セリフを合わせるところも、たくさんあって、 1 人でもミスったら、台無しになるところを完璧にこなしていて、たくさん稽古をされたんだなと感じました。照明と音響も完璧で、たくさんキッカケがあるのを気にさせないくらい、安心して芝居を見ることができました!音響と照明と役者の息のあったテンポ感、そして、観客を巻き込んでのパフォーマンス・舞台の階段を上手く使った移動など、勉強になるところばかりでした!笑いをとるところはちゃんと、笑いをとり、見せたいところはきちんとお客さんを舞台上に集中させていて、メリハリがちゃんとできていて見ていてとても感動しましたし、泣きました!劇中に出てくる、歌やダンスは、終わった後も口ずさむぐらいとても、印象的でした! 1 人のソロのところもあればみんなで歌うところもあり、一曲の中でも飽きさせない工夫がされていて、とても感動しました!止まるところも、全員がピシッと誰 1 人も動かず止まれていて、そこに、顔の表情もついていて、感情がお客さんにわかりやすいようにしてくれていたので、今、この人はこうゆうふうにおもってるんだろうなって、勝手に想像していました!役者・音響・照明、全てが完璧で、最高の舞台でした!素敵な上演をありがとうございました!そして、上演お疲れ様でした!   2 年 竹中翔一朗 公演お疲れ様でした! まず最初に演技力の凄さに驚かされました。 後ろ向きの時や横向きの時で顔が見えない時などでもしっかりとその人物の感情や臨場感が伝わってきて体全体で演技をし

「わたしたちはうそつき」 豊島高校 咲くやこの花高校

 開演前、大きなつり物や中央で一段上がったアトリエブースの完成度の高さに、わくわくが止まりませんでした。前説、突然出てきた細身の男性。に馴れ馴れしく接する怪盗......怪盗!? そして開演。キャラクターが豊富で、コミカルなシーンとシリアスなシーンの緩急が心地よく、最後まで惹きつけられました。 虹色、サイレンの赤色、アトリエを寂しく照らす明かりなど、印象的で鮮やかな照明が各所に使われていてわかりやすく、見ていてとても楽しかったです。また、場面場面に寄り添った音楽が、それぞれの人物の持つ感情を全身で感じさせてくれました。特に、画家蓼丸総一郎の過去を描く場面がテンポの早いクラシックにピッタリハマっていて、彼の喜びや焦りや苦しみがありありと伝わってきました。  そして何よりも、役者さんの演技が素敵でした。舞台上を広く使っていながら、空間が空いているようには見えないのは、各々の役者さんの演技がしっかりとしていらっしゃるからだと感じました。それぞれの人物たちの外に出る感情だけでなく、内包される感情でさえも鮮明に伝わってきました。  芸術に対するそれぞれの後悔やこだわりなどの色々な感情を、「単純な2文字」で言い切ってしまう気持ちの良さが眩しく、何より光り輝いて見えました。  この作品の感想を「単純な2文字」以上で表すのは野暮で冗長だけれど、それでも単純な2文字だけでは我慢できない、たくさんの気づきをいただけた作品でした。機会があれば、ぜひもう一度観劇させていただきたいです。素敵な作品をありがとうございました! 

「僕らは最強」大谷 (美原)

大谷高等学校さん「僕らは最強」公演お疲れ様でした。セリフ無し、音楽のみの真新しい演劇にまず驚きました。そして、ダンスや一人一人の表情、照明、演出の全てがとても素敵で目が離せず、まさに最強の舞台でした。 まずストーリーに関しては、 ( ネタバレを含むかもしれません。 ) 晴矢とペンちゃんの絆に感動し、自然と涙が出て来ました。大王寺兄弟の熱い絆にも心を打たれました。兄の背中を追いかける熊二が三寅にペンちゃんを盗むように指示するシーンが特に心に残っています。天才的な才能を持つ竜一は周りから卓球以外の事に興味を持つ事を許されず、常に苦しい想いをしているのかと感じて見ているこちらまで心が苦しくなりました。どんな時でも晴矢の応援を欠かさない霞と、そんな霞に恋心を抱く晴矢が将来結ばれるラストに感情が抑えきれず、涙が込み上げてきました。 次に舞台全体の見せ方に関しては、セリフ無しでここまで登場人物の喜怒哀楽を感じてとても高い演技力、表現力で感動しました。曲も劇とピッタリで歌詞と重なるところで衝撃的な感動を受けました。世代も様々なもので、見ている色々な世代の人が共感できるようになっていてすごいと思いました。スクリーンの後ろに影ができてそこから出てくるところがとてもかっこよくて発想力に驚きました。クライマックスの卓球の主人公が高く飛ぶ場面で横に倒れて前後に分かれる事で高低差を表現していて参考にしたいと思いました。照明も色がたくさんで鮮やかでしたし音楽や場面に合わせて動いていたりもしていたのでワクワクしました。 最後に、ダンスも皆さんが楽しそうに踊っていたので見ている方もとても楽しかったです!演劇を初めて劇場で観た部員も多く、最強の公演を観れて光栄です。本当にありがとうございました。 美原高校 1 年釜田美優 ( 主担当 ) 1 年平田実悠 ( 主担当 ) 1 年舩橋祥太  / 1 年森栄志

「中身のない箱」 府立桜塚高等学校 (大阪成蹊女子高等学校)

初めに、HPF公演「中身のない箱」本番お疲れ様でした。 ゲームの演出とバトルの演出や上演前のRPGのような音響によって、始まる前 からすでに物語に入っているような感覚になりました! リアルとファンタジーが混ざった劇ってとても難しいと思っていたのですが、わ かりやすく書かれていてこの劇で伝えたいことが家族愛のある物語となって伝わ ってきました。 主人公のマモルが抱えていた自分の夢への葛藤、悩みが家族との会話に出でいた り、周りの人から言われた言葉がマモルを責めている演出からのクライマックス は流れが綺麗で思わずうるっときてしまいました。 夢を否定されるのが怖い、周りの人からの視線が怖い、でもどうしても諦めたく ない、そんな子どものわがままな願いをどうか暖かい目で見守っていてほしいと いう思いが伝わる素晴らしい作品でした。 桜塚高校さんの「中身のない箱」を観劇させていただきました。 まず、客入れの曲が劇の本編のテレビゲームという設定に合ったような選曲で、 開演前パンフレットを読んでいる時からどんなお話が始まるのだろう、とすごく 楽しみでした。 いざ本編が始まると、役者一人一人の話し方や立ち居振る舞いなどの個性が確立さ れていて、どのキャラも個性的でとても見ごたえがありました。現実の家族での 世界とファンタジーのテレビゲームの世界をマモルの将来の夢に関係する"パソ コン"で繋げているのが面白いし、お話の筋が通っていてすごいなと思いました。 最初のお父さんとマモルのシリアスなけんかのシーンとは変わって、ゲームの世 界に入ってきた時のマモルのすごくわくわくしている演技、あの演技に釣られ て私自身もこれから何が起こるのだろうとマモルと一緒にわくわくして観ること ができました。そして、ちょくちょくはさまれてくるボケとツッコミの掛け合い はどのシーンもパンチが効いていて面白かったです(笑)ツッコミが入らずボケ で終わらせてしまうのも面白いなと思いました!もちろんこのお話の家族愛も素 敵で感動したのですが、夜、宿の前でマモルとエルが話している時の男の友情の ようなものも素敵だな、かっこいいなと思いました。 夢を諦めない、夢を見るのは遅くない、というようなメッセージがあり、マモ ルからお父さんに本音であと少し頑張るというのを伝えているシーンはとても感 動しましたし、

「僕らは最強」大谷高校(枚方なぎさ高校)

劇としての完成度も素晴らしかったが、自分的にはMV、ミュージカルなどの音楽にストーリーを生み出させる力が組み合わさっているように感じた。最初パンフレットを見た時、どういう劇なんだ?と混乱したが、いざ劇を見ると全体のパワーに、圧倒された。その中でもすごいと感じたところが二つある。 一つは演出力・表現力だ。役者のイメージカラーに合わせた衣装や髪色。裏面から投影するプロジェクター、回転するLEDや多彩な照明の数々はライブを彷彿とさせるくらいの迫力だった。また、バルコニーや舞台奥からの登場など劇場全体を使った演出、楽曲のチョイスなど、物語をまとめる表現力が凄かった。 もう一つはダンスのキレだ。一つ一つの動きに無駄がないと感じたし、動きが大きく、堂々としていて、迫力があった。演出力と身体表現力によって、セリフがなくても舞台を完成させることができるということに衝撃を受けた。劇の概念を覆す新時代が訪れたような気がした。